先月からこの時間。心理学に即した、上司・部下のコミュニケーション方法を
リーダーシップ研修のエキスパート山本京子さんに伺っています。
心理学の4つのタイプごとにコミュニケーション方法を見ていまして、
今回は、4つ目のタイプ「アナライザー」を見ていきましょう!
あなたの周りに次のような方いませんか?こういった方は「アナライザー」と呼ばれるタイプの方です。
山本京子さん)アナライザーは、「安心安全」を一番大切にして、何よりもリスクを嫌います。
「石橋をたたいて渡るタイプ」とも言えますね。なので仕事の話をしていても「期日はいつまでですか?」
「誰と組むことになりますか?」と質問してきます。
さらに「もし、こういう事態になったらどうしたら良いですか?」と、リスクも先回りして考えます。
ダブルチェック・トリプルチェックも欠かさないので、とても頼りになる存在です。
ただ、構想ばかり練っていて、中々動き出せない・・スタートの遅いタイプでもあります。
では、こういった、安心安全が大好きな「アナライザー」に仕事をお願いする時には
どうしたら良いんでしょうか?
山本京子さん)アナライザータイプの方に、抽象的な仕事の頼み方はNGです!
抽象的な頼み方をされると、リスクを嫌うアナライザータイプの方は、
怖くて動けなくなってしまいますし、イライラします。
例えば「この資料、だいたいこんな感じて作っといて」という指示だとイラっとします。
アナライザータイプの新人さんには、出来れば、グラフは棒グラフなのか折れ線グラフなのか・・
そうった所まで伝えるようにしましょう!
仕事が終わった後に「あ!ここのグラフ、折れ線グラフでも良かったかも。」なんて言った日には
「初めっから言ってよ!!」とイライラさせてしまいます。
「この資料、なるべく早く作っておいて!」も禁句です。
「なるべく早くっていつよ!?」となってしまいます。
具体的に期日や予備日、なぜこの資料が必要なのかといった意味まで伝えるようにしましょう!
さらに「褒める時」も、具体的に・・がポイントです!
アナライザータイプの方は「すごく良いよ~」と言われると馬鹿にされたように感じます。
具体的に「この資料の、この数字すごく役に立った!」と伝えましょう。
さらに、出来れば何の役に立ったかも伝えると良いでしょう。
「あなたのこの資料のおかげで、会議参加者の理解が早かった」というようにです。
そうすれば片頬ピクッとなるぐらいは喜びます。
「やった~」とは喜びません。
この喜び方は、プロモータータイプの方です。
プロモータータイプの方は「君、いいかんじだね~」と何となく褒められても
「やった~」と喜びます。
しかし、その褒め方は、アナライザータイプにはNGなんです。
褒めてもなぜか部下が嬉しそうにしない・・
むしろ褒めたはずなのにちょっとムっとしている。
そんな方は、アナライザーの部下にプロモーターが喜ぶような、
ざっくりとした褒め方をしていているのかもしれません。
先月・今月と見てきたように、人によって価値観は違って、
喜ぶ褒め方も、スムーズに仕事を進めるための声のかけ方も全く違います。
どうか自分の価値観を押し付けず、
周りにいる部下・後輩はどのタイプなのか一度、立ち止まって考えてみて下さい。
そして、あなたの声掛けは、本当に他の人に伝わっていたのか振り返って
今後のお仕事に活かして頂けたらと思います。