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化学物質過敏症ー②~聴けば聴くほど~

先週から「化学物質過敏症」という病気について、

一般社団法人 化学物質過敏症・対策情報センターの上岡みやえさんに、お話を伺っています。

今、悩む人が急増している「化学物質過敏症」。日本国内だけで1000万人悩んでいる人がいると言われていて、

子供に至っては10人に1人が「化学物質過敏症」という研究結果もあります。

 

柔軟剤や香水に使われている化学物質に反応して頭が痛くなる・・身体が重くなる・・という方もいれば、

上岡さんのように、体がしびれて気を失ってしまい仕事を辞めざるをえなくなるなど・・症状は様々です。

 

そしてこの病は今、症状が出ていない方にとっても、決して他人事ではありません。

 

 

上岡さん)化学物質過敏症で悩んでいる人は「もともと体が弱い」というわけではありません。

体に蓄積された「化学物質」が、体の許容量を超えてしまったんです。

 

逆に言えば、今症状が出ていない人も「化学物質」を体に入れ続ければ、いつか許容量を超えて、

発症する可能性があります。私自身、ある日突然発症しました。

 

そして、調べてみると想像以上に「室内の空気」は化学物質で汚染されている事が分かったんです。

例えば、建材・家具・柔軟剤・香水・・色んなものに化学物質は使われています。

その1つ1つに使われている化学物質は大した量ではなく、人体に影響ありませんが、

それらが空気中に揮発して合わさると「あれ?もしかして危険レベル?」という状態になります。

実際、毒性のある「ベンゼン」という化学物質は、排ガスよりも室内の方が多い・・という研究結果もあるほどです。

 

こういった身の回りに溢れる化学物質を、私たちは生活しながら、空気と一緒に吸い込んでいます。

重量ベースで言うと、空気は「食べ物の5倍」、私たちの体を出たり入ったりしています。

さらに空気は体内に入ると、1分で全身に届けられます。

良く「私たちの体は食べた物で作られている」と言いますが、実はその5倍空気で出来ているんです。

 

ただ、私たちは病気になったとき、食習慣を見直す事はありますが、

吸い込む空気に、目を向けることはありません。

 

化学物質過敏症の患者さんが、これだけ増え、

そして、まだ発症していない方にとっても、このままだといつ発症するか分からない・・

という現状を考えると、今、空気について考えるべき時が来ていると思うのです。

 

化学物質過敏症が悪化してしまうと、私たちは日常生活を送るのも困難になってしまいます。

 

あるご夫婦は、奥さんが発症して、家から出られなくなり、旦那さんが外から帰った来た時の、旦那さんの体についた化学物質にも、奥さんの体が反応してしまうので、別居を余儀なくされた・・旦那さんは会いたいけれど、外でついた化学物質のせいで会う事も出来ず、毎日会わずに食事だけを届けている・・・そんな風にとても辛い思いをされている方もいらっしゃいます。

 

 

 

では、そうならないために・・また既に化学物質過敏症になられている方の暮らしやすさのために、

私たちに、今、何が出来るんでしょうか?

 

来週は対策について詳しく見ていこうと思います。