毎週火曜日にお届けしています"Finer"
志を持って頑張っている方、
誰かにfine!を届けようと活動している方、
いわゆる「ファイナー」をご紹介しています。
今回のFinerは、有限会社「まちだや」の店長・町田宗男さんです。
松田礼那)「まちだや」さんで作った「サンレレ」という楽器が人気だそうですね!
町田宗男さん)はい!三線とウクレレを掛け合わせた楽器が「サンレレ」なんですが、
グラミー賞を受賞されたジェイコブ・コリアーさんが、SNSでサンレレを演奏している動画をアップして下さったのもあって、世界中からご注文を頂いています。
松田)三線とウクレレを掛け合わせた楽器・・ですか?
町田さん)はい!
まず「ペグ」とも呼ばれる「糸巻」の部分は、三線と同じ木製で、外に飛び出した形をしています。
一方、胴の部分はウクレレと同じです。
そして、棹・ネックの部分には、ギターやウクレレと同じく「フレット」と呼ばれる棒状の金属がついています。
松田)この「フレット」がついている事で、どんな良いことがあるんですか?
町田さん)初心者の方でも、指で押さえる所が分かりやすい・・という利点があります。
フレットのない三線は、押さえる所も分かりづらく、慣れるまで大変です。
初心者の方はよくシールを貼って練習しますが、それでも、押さえる所がズレて、音もズレがちです。
一方、サンレレは、フレットがあるので、押さえる場所が分かりやすく、音がズレにくい・・という特徴があります!
松田)それは初心者にも弾きやすそうですね!
町田さん)はい!その上、4本弦があるウクレレよりも、弦の数が少ない3本です!
軽いですし、棹の長さも短くて、とても持ちやすいと思います!
「これまで色んな楽器に挫折して来た」という方にこそ、お勧めの楽器です!
松田)音の特徴も教えて頂けますか?
町田さん)三線の場合は、打楽器的で弾いた時のアタック音が広がるイメージですが、
サンレレの場合は、優しく音が広がっていきます。
仲宗根創さんの「辿~Ten~」というアルバムに収録されている「カハカイ千鳥」には、
1曲丸々サンレレが使用されています!
サンレレの音色が活かされている、とてもいい曲なので聞いてみて下さい!
松田)なぜ、こういった「サンレレ」という楽器を作ろうと思われたんですか?
町田さん)きっかけは、今から約20年前。読谷村にあるうちの工房に、ディアマンテスのアルベルト城間さんが遊びにいらした事です!
アルベルト城間さんが、「世界うちなーんちゅ大会で演奏する時、三線とウクレレをミックスさせた楽器を演奏したい」と仰って、そこから制作が始まりました。完成まで10年かかりました!
アルベルト城間さんご自身も日系ペルー3世でいらっしゃいますが、同じように海外にいるうちなーんちゅを迎える時には、ビックリさせたい・・という思いがあったようです!
松田)もしかしたら、アルベルト城間さんご自身も「自分の中で沖縄の文化と海外の文化の融合している」という思いがあって、世界のうちなーんちゅの方々を迎えるにあたっては「沖縄と海外の文化が融合した音色」を届けたい・・と思われたのかもしれないですね。
町田)はい!そうだと思います!
松田)昨年、さらに新しいサンレレも開発されたんですよね!?
町田さん)はい!「うみあしび」というサンレレで、その名前の通り、海でも楽しめるサンレレです。
ボディはアクリル製
棹の部分は、木製ですが、防水が施されています。
通常、楽器というのは湿気を嫌いますが
「うみあしび」はそれを可能にした楽器です!!
松田)某携帯CMの浦島太郎みたいに、海辺で弾くこともできちゃうんですね!?(笑)
町田さん)はい!プールサイドや海辺・・そして時には海の上でまで楽しめます!
もし楽器が水につかってしまったとしても、ちゃんと水を出す穴も、サンレレについていますので、安心です。
今流行りのSUPを楽しみながら海の上でサンレレを・・という事まで出来ます!
松田)色々なシーンで楽しむ事が出来ますね!!
町田さん)はい!職場に持って行って休憩時間に弾いたり、車で持ち歩いてアウトドアでサンレレを楽しんだり・・・
色々な場面で、もっと気軽に楽器を楽しんで頂けると幸いです!
そしてサンレレファンを増やすことが三線ファンを増やすことに繋がれば、もっと嬉しいです!
松田)「サンレレファンを増やす事」=「三線ファンを増やす事」ですか??
町田さん)はい!先ほども申し上げましたが、サンレレは初心者でも簡単に弾くことが出来ます!
松田)そうですね!私も体験させて頂きましたが「きらきら星」の一節を2分程で楽譜を見ながら1人で弾けるようになりました!
町田さん)そうなんです。多くの方が「きらきら星」のような簡単な曲なら、30分もあれば1曲まるまる弾けるようになります。
松田)私も、すぐにメロディーが弾けるようになったので、もっともっとやりたくなりました!
町田さん)そう、その感覚が大切なんです!楽器というのはメロディーを弾けると「もっともっと挑戦したい」という気持ちになります。
そして1つ楽器が出来るようになると「もっと他の楽器も弾いてみたいなぁ」と思うようになるものなんです!
サンレレという初心者でも簡単に弾ける楽器から入った人が、ある程度上手になって
「もっと他の楽器にも挑戦してみたいなぁ」と思い、三線に挑戦する・・
そんな人が増えて欲しいと思っています。
松田)楽譜もとっても見やすいので、本当に楽器初心者の方にもおすすめの楽器ですね!
町田さん)はい!今の時点でも「何番目の弦のどこを押さえたら良いか」が分かる、見やすい数字譜にはなっているんですが、
これからもっともっと分かりやすい楽譜を開発して、ネット動画などでサンレレ教室が出来ればと思っています。
「どうしたら、サンレレの魅力・・そして三線の魅力を、世界に発信していけるか」と考え続けていきたいです。
「沖縄の文化と海外の文化」が融合したサンレレが、沖縄と世界を結び付けてくれる存在になるように・・
100年後には、読谷生まれのサンレレが、三線と肩を並べる沖縄を代表する楽器になるように・・
これからも頑張っていきます!
<町田さんの工房「まちだや」さんの情報>
場所:読谷村字高志保1020-1
電話番号:098-958-3090
お電話でのお問合せは、月~土 9時~18時まで
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サンレレのお値段
「うみあしび」は、¥16.000+税
木製のサンレレは、¥86.400