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第101回 猫に学ぶビジネス哲学

野良猫のまま大人になり、推定3歳で我が家に来たにゃぶろう。野良猫出身の猫は、子猫か
ら人に育てられた猫よりも、感情の表現で噛むことが多い傾向にあるようだ。冬場は私が長
袖を着ているので傷がつきにくかったが、やがてくる半袖の時期、再び腕に生傷ができそう。

 


猫は、噛む以外にも、なめる、身体をすりつける、頭突きする、鼻で挨拶する等、意外と感
情表現は豊か。そのお陰で猫と人の共同生活が成り立っているのかもしれない。人間も感情
表現は豊かだが、仕事の場面では、感情をそのまま態度や表情に出すことがふさわしくない
場面もある。今日は人間の私達の感情表現と仕事の関係について考えてみたい。

 


仕事の場面での外見上の表現は、大きく2つに分けられる。1作り笑いのように、感情と表
情などの外見上の表現とが一致しないサーフェス・アクティングと、2感情と外見上の表現
が一致するディープ・アクティング。当然ながら、研究によると、本音がそのまま表情に出
るディープ・アクティングの方が、心理的ストレスは低いという。

 

ここで注目すべきは、ディープ・アクティングには、ポジティブな表情をするために、自分
の本心を誘導するという技術があるということ。作り笑いをしてしまいそうな状況でも、本
心を共感という感情に誘導することにより、心からの表情や対応ができる技術だという。
文献では、飛行機内で理不尽に怒る乗客の対応をした客室乗務員の事例が紹介されていた。

 

理不尽に怒る乗客に嫌悪感を持っていた客室乗務員が、この乗客が初めて飛行機に乗ったこ
とを知り「不安の裏返しで怒っていたのだ」と気づき、本心から乗客に寄り添った自然な表
情で対応できたという。このように「そういう事情ならそんな捉え方になるよね」という視
点で、相手のことを理解しようとできれば、ストレスを抱えずに自然な対応ができるのかも。