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ラジオネーム:さんいちよん「存在のない子供たち」

今回はスターシアターズ鑑賞券が初めて当たりまして届いてました。桜坂スタジオも嬉しいのですが、スターシアターのチケットは初めてなので、感激でした。

 

さて、今回も桜坂で映画を見に行ってきましたが、9月の映画のチョイスは、結構どれもが興味をそそる内容で迷ったのですが、この「存在のない子供たち」の表紙の子(ゼイン)の瞳に惹かれて、この映画に決めました。

いつも憶測でしか映画を見る前のストーリーを判断しないのですが(この方が結果的にいつも想像以上な結末で終わるのでこれで良いと思う)今回も似たり寄ったりの子供の中の成長を垣間見る映画なのかなぁ。と思いつつ鑑賞しました。

 

この映画を見ていくうちに、世界にはこういった国自体が貧困で、末端社会で暮らしていく人々がいて、その中で学校も行けず家族の為に心身削り、12歳という小さな少年なのに働かずには入れないという社会があることを観てる観客に訴え掛けられた感じがして、飲み物を片手に観ていて、すごい客観的に見てる自分が恥ずかしくなりました。

 

あまり詳細を言ってしまうとネタバレなるので、伝わりにくい内容になると思いますが、この主役の男の子(ゼイン)が両親を告訴する事、告訴するにまで追いやられた現状は、この小さな子が背負った数か月もしくは、以前のもっと小さなうちの出来事から起きていたのではないでしょうか。「僕を産んだ罪」ではなくて、「僕たちを産んだ罪」なのかもしれません。当たり前だと思って育ってきた現状、そして今の私たちの生活環境、手を伸ばせばなんでも手に入る食べ物や飲み物。それがそこでは全くない環境。家族を守ることで繋ぎとめられていた心の感情も子の気持ちも遮り、その両親の身勝手な行動で、

ゼインの心が爆発し、傷害事件を起こしたのかもしれません。

 

この家族の環境が嫌で飛び出して、出て行った先に待ち構えていた環境もさらに最悪で、しまいには見ず知らずの赤ちゃんの世話まで見る羽目に、、、。自分も過酷な現状なのに懸命に小さな命を守ろうとする姿が自然と涙がこみ上げてきましたがでもその涙をこぼすと、客観的に観てる私が、けなげに頑張ってるゼインに申し訳ないと思い、こらえて、ただ、、終始見守るかたちでみてましたが、終盤の告訴の場面で両親との裁判が終わり、その一番最後の場面でみせたゼインのふとした表情が今までのすべてを拭い去るような内容に、号泣してしまいました。我慢できませんでした。泣いちゃった。。これは泣いてもいい場面。。。

 

前半にも書きましたが、自分の予想を今回も大きく上回る映画で、とても素晴らしい映画でした。でも、それを客観的に観るのもどうかと思い(でも個人ではどうすることも出来ない状況)ながら、今の自分も「この生活が当たり前ではなく、今の生活が出来る事に感謝」をして行きたいと思う考えさせられる映画だったと思いました。

 

※あとで、パンフレットを見たんですけど、やっぱりいろんな賞を取っていたんですね。

話は変わりますが、、いつも思うんですけど、桜坂劇場映画のチョイスは、本当に素晴らしいです。いつもありがとうございます。(観る側ではなく自分も観せる側の存在になりたいなぁ~と思いました(笑。。

 

 

性別:男性

住所:名護市