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第64回 猫に学ぶビジネス哲学

にゃぶろうはなでると目を細めて気持ちよさそうな表情をする。

頭、耳の後ろ、顎の下となでた後、お腹までなでようとすると噛まれる。

彼は、ここはなでて良い、ここはダメという判断基準がはっきりしている。ぶれない。

 


ビジネスを進める上で「判断基準」はとても重要なもの。

戦後、実業家として活躍し、ぶれない姿勢から、人物伝も数多く出版されている

白洲次郎さんは生涯を通じプリンシプルを大切にしたことで知られる。

 

プリンシプルは一般的に「筋を通すこと」と解釈されるが、彼はさらに踏み込んだ

言及をしている。

 

「何でもかんでも一つのことに固執しろということではない。妥協もいいだろうし、

また必要なことも往々ある。しかしプリンシプルのない妥協は妥協ではなくて

一時しのぎのごまかしに過ぎない」

 

また、白洲さんを研究する北康利さんはプリンシプルの意味について、

「生きる上での美学であり『自分はこういう生き方をしたい。

そうすれば納得できる人生になる』ということを心の中に持つということだ」

と解説している。

 

プリンシプルは判断の大原則で、生き方にも深く関わっているということがわかる。

プリンシプルを持つためのヒントとして、立命館アジア太平洋大学学⻑の出口治明さんの

「タテ・ヨコ思考」をご紹介する。今、自身が、時間軸や地理的な場所が実際と

全く異なるところにいる想定をし、自分にその時何が起こりどのような行動を取るべきか

シミュレーションを続けることで判断の拠り所を磨くことができるというもの。

その結果得られるのは、自分自身の価値観ではないかと思う。