毎週火曜日にお届けしています”Finer”
志を持って頑張っている方、
誰かにfine!を届けようと活動している方・・
いわゆる「ファイナー」をご紹介しています。
今回のFinerは、オリジナルの「コーディアル」を作って、販売されています
アトリエ カフェ バー「誠平」の
金井亮輔(かない りょうすけ)さんです。
松田礼那)「コーディアル」って何ですか?
金井さん)イギリス発祥の、ウォッカやジンと言ったお酒に、軒先のハーブや花を浸けて作る飲み物です。
子どもが風邪を引いた時には、気つけ薬として使われたりもしていました。
日本でいう、民間療法の薬・疲労回復に使われいた「梅酒」のようなものです。
そのコーディアルを僕は「ノンアルコール」で作っています!
松田)私、先日「レモンとショウガのコーディアル」を頂いたんですが、とっても美味しくて感動しました!
金井さん)ありがとうございます。このコーディアルは「無添加のジンジャエール」と言うとイメージして頂きやすいと思います。
松田)確かに・・ジンジャエールに近いんですが、島生姜ならではの甘さやコク。レモンやシークワーサーのサッパリとした酸味。さらに後からフワっと口に広がる月桃の香り。
こういったものは、色んなハーブや香辛料などが付け込まれたコーディアルならではですよね!?
金井さん)はい!今回松田さんに飲んで頂いた「レモンとショウガのコーディアル」には、
レモン・シークワーサー・島生姜・月桃葉・シロバナセンダン草・桑の葉・イチジクの葉・シナモンリーフ・島唐辛子・カモミール・クローブ・フェンネル・レモングラス・・・などなど色々入っています!
松田)なぜ、金井さんはこういったコーディアル作りを始められたんですか?
金井さん)僕は、東京出身で16年前に東京から沖縄に越して来ました。
やんばるの自然・・特に今の梅雨の時期の、雨に濡れて喜ぶ植物たちに魅了されたんです。
2004年からは今帰仁で「アトリエ カフェ バー 誠平」というレストラン・バーを経営し始めました。
奥さんがイタリア料理・フランス料理も学んだシェフ。
僕がバーテンダーとして、夜中3時まで二人三脚で10年ほど営業を続けていました。
その中での「お客様との出会い」がコーディアル作りを始めた大きなきっかけです。
松田)レストラン・バーでのお客様との出会いが、コーディアル作りに繋がったのですか?
金井さん)はい!お客様が沖縄の植物たちの魅力を教えてくれたんです!
例えば、シロバナセンダン草。
沖縄の強い紫外線の中、力強く生えてくるエネルギーは肌で感じていたんですが、
沖縄に越して来たばかりの頃の僕たちにとっては「刈っても刈っても生えてくる庭の雑草」というイメージでした。
しかし、地元のお客様が「ジャムにシロバナセンダン草の新芽を入れて楽しんでいる」と教えて下さったんです!
またやんばるの方言で「カラキ」という植物。シナモンの一種で、少し辛みのある特有の香りが特徴ですが・・
この「カラキ」も、バーにいらっしゃったお客様から「カラキの根っこを泡盛に浸けると、シナモンの香りがして、美味しいよ。」と教えて頂いたんです。
こういった「先人の知恵」「生きた知識」がやんばるに根付いていて、
レストラン・バーをやってきた十数年で沢山教えて頂きました。
この教えて頂いた知識を活かしつつ、
お客様1人1人との色んな物語・思いの集積を残したくて、
今コーディアルを作っています。
松田)お客様1人1人との出会いがあったからこそ、今の金井さんのコーディアルがあるわけですね!
金井さん)そうなんです。
もちろん、材料にはこだわっていますが
「お店を通しての出会いを、紡いでいきたい」という思いが、何より根底にあります。
松田)コーディアルに使われている材料は全て県産のものなんですか?
金井さん)8割~9割は県産のものですが、1~2割県外のものを使う事もあります。
というのも、今僕たち夫婦は1日1組の宿も経営しているんですが、
そこに宿にいらっしゃる県外の方から、
県外の美味しい食材をご紹介頂くことも多いんです。
例えば「親戚が瀬戸内海に浮かぶ島で、レモンを育てている。」というようにです。
そういったご縁を頂ければ、そのご縁も大切にして、現地まで生産者の方のお話や畑の様子も伺いに出かけます。
松田)え!?瀬戸内海の島まで、実際に行かれるんですか!?
金井さん)はい!コーディアルの瓶の中に、生産者さんの思いや、その食材が育った空気感まで一緒に入れられたら・・と思っているんです。
そして、何よりコーディアル作りに悩んだ時に、生産者さんの顔が浮かぶと、僕自身励まされます!
コーディアルはとっても繊細で、同じ食材を使っても、収穫の時期や切り方、煮詰め方、瓶への詰め方が変われば、味も変わってしまいます。
「今回は多良間の黒糖が良いだろうか?沖縄本島の黒糖の方が合うだろうか?」
「唐辛子はどこのものを?」「生姜はどこのものを?」
・・というように1つ1つ食材と向き合って決めていきます。
その中で、くじけそうになる瞬間も正直あります。
そんな時に、食材を育てて下さった生産者さんの顔・・
沖縄の食材の使い方を「生きた知識」として教えて下さった地元やんばるの方々の顔・・
僕のコーディアルを飲んでくださる方々の顔・・・
そういったものを思い浮かべると
「恥ずかしい事は出来ない。」
「少しでも美味しい物を!」と、自分を奮い立たせることが出来ます。
お店の名前「誠平」は祖父の名前です。
祖父は「清く正しく美しく」をモットーとして生きているような・・
初めて会う子供たちにもお年玉を上げるような・・
そんな「粋な人」でした。
そんな祖父の名前を掲げて、お店をする以上、祖父にも恥じないようなコーディアルをこれからも作り続けていけたらと思っています。
「沖縄での1つ1つの出会いを紡いでいきたい」という思いを込めた金井さんのコーディアル。1つ1つ丁寧に手作りをされています。
炭酸で割って無添加のジンジャエールとして楽しんだり・・
ワインに混ぜてサングリアのように楽しんだり・・
色んな楽しみ方が出来ます♪
大きな特徴として冷やして飲んでも、島唐辛子や島ショウガが使われているので、体が冷える事がありません。
冷たい飲み物ばかりのんで、体が冷えてしまいがちな今の時期にまさにピッタリな飲み物です♬
疲れた時に少し甘い物を飲んで気持ちをスッキリさせたい、
旬のハーブや県産の物を体に取り入れて、元気になりたいという方・・
是非、金井さんのコーディアルを飲んでみて下さい。
<金井さんのコーディアルを飲める所・購入できる場所>
珈琲屋台 ひばりや
<ネットでも購入可能です♬>
http://islandchefs.thebase.in/
<「アトリエ カフェ バー 誠平」さんのFacebook>