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化学物質過敏症ー③~聴けば聴くほど~

 

今月前半は「化学物質過敏症」という病気について、

一般社団法人 化学物質過敏症・対策情報センターの上岡(かみおか)みやえさんに、

お話を伺っていて、今回が最終回になります。

 

私たちの身の回りには、建材、家具、香水、柔軟剤・・あらゆるものに化学物質が使われていて、

私たちは空気と一緒にそれを吸い込んでいます。

そして、その空気と一緒に吸い込んだ化学物質が、私たちの体の許容量を超えると、

ある日突然発症して、悪化した場合には香水のにおいを嗅ぐだけで気絶してしまうなど、

日常生活を送るのも困難になってしまいます。

 

では、この体に入ってくる化学物質が許容量を超えないようにするため・・

化学物質過敏症の予防のため・・私たちに今、何が出来るんでしょうか?

 

上岡さん)体に蓄積された化学物質が、許容量の7割・8割まで来ていて、

それを10割まで上げてしまうのか、5割~6割まで落としていけるか・・

その境目は「自分の使っている日用品を安全なものに変えて行く」という事です。

是非、日用品のラベルをチェックして「なんだろう、この物質は?」と思うものがあれば、

スマホやパソコンで検索をかけてみて下さい。

 

この時「毒性」「危険」というキーワードと一緒に検索すれば、

安全なものかどうか知る事が出来ます。

 

さらに、もう1つ!子供たちの10人に1人が化学物質過敏症とも言われている時代ですから、

学校としても対策をとって頂けたらと思います。

 

例えば、長野県安曇野市では、学校教育庁から保護者あてに「香料についてのお願い」

という通達が出されました。「香料に過敏なお子さんがいる。香料が強い柔軟剤などは

控えてもらえないでしょうか」というお願いです。このように少しずつでも保護者の方に

知っていただく事が、とても大切だと思います。

 

もちろん香料の強い製品を使われている保護者の方も、汗臭いと、

周りの人が不快になるはず・・といった配慮から使われている方が多いと思います。

ただ、30人クラスに3人は、化学物質過敏症のお子さんがいて、それが不登校に

もつながっている。放っておくとあなたのお子さんも過敏症になってしまうかもしれない・・

 

と一度立ち止まって考えて頂けたら嬉しいです。

「化学物質」は気温が25度以上になると、より空気中に揮発して、人の中枢神経にも

影響すると言われています。逆に化学物質を減らせば、中枢神経への影響も減って、

出席率が向上した、学習スコアも向上したという海外のデータもあるんです。

 

1年を通して暑い日が多いここ沖縄で、少し化学物質を減らす努力をしてみる・・

それが未来を担う沖縄の子供たちを守る事にもつながるのだと思います。