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第 45 回 猫に学ぶビジネス哲学

「リフレーミングで新たな価値を⾒出そう」

 

 

⼈間⽤の⻭ブラシで猫をなでると、⺟猫から舐められる感覚に近く、

喜ぶと聞いて早速やってみました。しかし、⼿でなでられる⽅がいいようで、

⻭ブラシをおもちゃとして遊びだしてしまいました。

結局、「なでて」ではなく「⻭ブラシで遊んでくれ」とアピールするよう(笑)

 

 

さて、今の話、元々⼈間が⻭磨きするための道具の利⽤⽬的が、

「猫が使う」という⾵に視点を変えたことで⼤きく変化しました。

 

「リフレーミング」という⾔葉があります。

 

これは同じ物事に対して、「元々こういうもの」「こうでなければならない」

という考え⽅の枠組みを⾒直すことなのですが、にゃぶろうの⾏動によって

⻭ブラシの新たな使い⽅が⾒出されたのは、ある意味リフレーミングです。

今⽇の話を聞いた⽅の中で、もしかしたら猫のために⻭ブラシを買う⽅が

現れるかもしれません。

 

 

少し別の話をしましょう。

かつて洗濯⽤洗剤は、部屋の中で洗濯物を⼲すと⽣乾きのにおいが残る事が

ありましたが、当時は仕⽅がないものと考えられていました。そこに注⽬した

洗剤メーカーが研究を重ね、部屋⼲ししてもにおわない、今までの常識を

くつがえす商品を開発しました。今では、洗剤を選ぶとき「部屋⼲しできるか」

が重要な⽐較ポイントになりましたよね。消費者にとっての⽐較ポイントを

⼤きく変える商品を作ったこともまた、リフレーミングなわけです。

 

 

ご⾃⾝の会社で「うちの設備は⼤量⽣産ができないからダメだ」と⼤企業と

⽐べてがっかりされている⽅がいるとすれば「うちの設備は、他の企業が

受けてくれないような少ないロットでの⽣産や試作の相談に対応できるところ

が強みだ」と捉え⽅を変えることで価値が⽣まれます。価値を伝えると必要と

しているお客さまにはじめて響く。こうだからできないではなく、ここが価値

であると捉え⽅を変えて、誰かの役に⽴つチャンスをつかまえましょう。