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よろず支援拠点所長・上地哲さん

毎週火曜日にお届けしています”Finer"

 

志を持って頑張っている方、

誰かにfine!を届けようと活動している方、

いわゆる「ファイナー」をご紹介しています。

 

今回のFinerは中小企業庁 沖縄県よろず支援拠点・所長の上地哲さんです。

 

 

 

 

松田礼那)「よろず支援拠点」ってどんな所なんですか?

 

上地哲さん)「よろず支援拠点」というのは、那覇の産業支援センターの4階にあって、中小企業の経営者の方々の様々な相談にのっています。

「よろず」という名前の通り、経営上の事であれば、何でも・・どんな事でも「無料で」ご相談にのります!

 

松田)「経営上の事であれば、何でも」ですか!?具体的にどういった相談があるんでしょう?

 

上地さん)「売り上げを伸ばしたい」「売れる商品を作りたい」「お客様が来やすいお店にしたい」「新しい人を雇ってもすぐに辞めてしまう」などご相談は多岐にわたります。

また「税金を納めないといけないのに、お金が足りない」「新しい工場を作るのに、お金が足りない」そういったお金の事、資金繰りのご相談にも乗っています。

 

松田)お金の相談にも乗って下さるんですか!?

そういった事は銀行や税理士さん・弁護士さんに相談するイメージだったんですが・・。

 

上地さん)もちろん、それも大切です!

ただ、例えば「銀行に借り入れをしたけれど、計画通り売り上げが上がらずに返せなくなった。」という場合、銀行には相談に行きづらいですよね!?

そのうち、時間だけはどんどん経って、サラ金にまで手を出して、余計に首が回らなくなった・・というお話も良く聞きます。

 

もちろん、私たちはお金を持っているわけではありませんし、お金を貸すことは出来ませんが、経営者の方が一人で悩んでいても袋小路になりがちです。

解決策は必ず見つかります!その解決策を一緒に考えるのが私の仕事です!!

 

 

 

 

 

松田)よろず支援拠点の相談員の方は、上地さんを含め、皆さん「ご自身も経営者」の方々なんですよね!?

 

上地さん)はい!「経営者と同じ立場で、経営者に寄り添ってお話を聞くことが出来る人」を求めて、所長の私が「自分自身も経営者の相談員22人」を選びました!

彼らに求めているのは、何より「傾聴力」です。

 

これは「経営者が問題視している事」と「解決しなければならない根本的な問題」が食い違っている事があるからです。

 

例えば、経営者の方は「人手不足」を問題視して「会社のHPを変えたい」と相談にいらっしゃったとします。

ただ蓋を開けてみると問題は「会社の労働条件が厳しすぎて、人が定着しない」という点でした。

その場合、いくら会社のHPや求人の出し方を工夫して、一時的に人が来てくれたとしても、定着しないので「人手不足」という問題は何も解決しません。

 

このように「真の問題点」を探るため、相談員には「傾聴力」を求めています

 

松田)上地さんも「経営者」のご経験があるんですよね?

 

上地さん)はい!色んな商売をして、失敗をして、金策に走り回って、袋小路に入る・・という経験もしたことがあります。

だからこそ、今窮地に陥っている経営者にも寄り添って、一緒に解決策を考える事が出来ると思っています。

 

松田)「よろず支援拠点」は悩んでいる中小企業の経営者の力強い味方ですね!

 

 

 

 

 

松田)上地さんは、なぜ「よろず支援拠点」の所長を務めようと思われたんですか?

 

上地さん)根本にあるのは「沖縄を豊かにしたい」という思いです。

そして、その思いは1973年、上京した時の衝撃から生まれました。

 

松田)1973年というと、沖縄が本土復帰した翌年ですよね!?

 

上地さん)はい。私は高校卒業して、進学目的で東京に行ったんですが、そこで衝撃を受けたのは「誰も沖縄を日本とは思っていない」という事実です。

あれだけ、本土復帰と大騒ぎしたのに、沖縄に対する差別・偏見が、そこにはありました。

 

例えば、部屋を借りようと不動産屋さんに行って、あとは親の判をもらうだけ・・という状態だったのに、沖縄出身と分かった途端「もう部屋は埋まりました」と言われたり。「沖縄の人お断り」という看板を出しているお店もありました。

 

当時は高度経済成長期で日本全国・あらゆる所から、東京に働きに出てきている人たちがいましたが、経営者も職場の同僚も、沖縄出身の私たちに対しては「まだ裸足で暮らしているんでしょ?」「普段は英語で話しているんですよね?」と言って来ました。

 

そんな差別・偏見・冷遇の中で「どうしたら良いんだろう。」と考えました。

「どうしたら、沖縄に対する差別をなくせるのか」・・

「どうしたら、苦しむ同胞を救えるのか」・・

必死に考えた結果、私がたどり着いたのが「沖縄を豊かにする事」でした。

 

そして「沖縄の物を県外で売って、沖縄をもっと豊かにしよう!」

「沖縄の物を売ることで、沖縄の文化・歴史を知ってもらう事が、差別をなくすことにつながる!!」と考えました。

 

 

 

 

松田)「沖縄の物」というと、どういったものを売ったんですか?

 

上地さん)食品から工芸品までありとあらゆるものです!!

そしてそのうち、「わしたショップ」の構想が出てきました。

「わしたショップ」ご存知ですか??

 

松田)はい!銀座にありますよね?私東京にいた時、良く行っていました!

 

上地さん)ありがとうございます!実はあそこの初代店長は私です。

 

松田)え!?そうなんですか??

 

上地さん)はい!そこで、どうしたら沖縄のものが、東京や大阪など沖縄県外で売れるのか、沖縄の物産を全国に展開するためのお手伝いをしていました。

 

松田)沖縄のものを、そのまま県外にもっていくのでは売れない・・という事ですか?

 

上地さん)はい。例えば沖縄のスーパーでは、てびちが、6個パック8個パックで売っています。

ただ東京の1家族で、てびち6個は食べないですよね!?

「まずは試しに食べてみたい」という方も多いでしょうし、核家族も多いです。

そこで、沖縄の企業には「1個~2個パックのてびちを作ってほしい」とお願いしました。

 

「とんでもない!」とどこの企業にも断られましたが、1か所だけ「そこまで熱心に頼まれるのなら・・」と作ってくれました。

ただ、それ専用の包材を作る事は出来ないと、大きな包装に、てびちを2個だけ入れて売る事になりました。

これが、沖縄県外で売れに売れたんです!!

 

松田)ほんの小さな工夫のようにも思えますが、それが核家族の多い、てびちを食べ慣れていない人も多い県外でヒットさせるために必要不可欠な条件だったんですね!

 

上地さん)はい!こういった経験から、そんな企業の商品開発や販路開拓、経営の相談を受けるようになりました。

 

その後も、沖縄で初めてのネット販売を導入したり、より多くの方に沖縄の事を知ってもらうため、26年前に後楽園を貸し切っての「8日間大琉球祭り」も開催しました!

多くのメディアで取り上げられて、全国に沖縄の事を知っていただくきかっけになったと思っています。

 

松田)上地さんはこれまで、沖縄の事を知ってもらって差別・偏見をなくすため・・沖縄をより豊かにするため・・奔走されてきたわけですね!

私たち世代の県外出身者には「沖縄=素晴らしい場所」というイメージしかありませんが、そのイメージ・理解を広めたのは、上地さんのように、沖縄のために奔走された方々なんだ・・とお話を聞いていて感動しました!

 

 

 

 

 

松田)ただ、その昔も今も変わらない「沖縄を豊かにする」という思いで、今はよろず支援拠点の所長さんをされているんですよね!?

 

上地さん)はい!これまで県外も走り回り、やっと「沖縄の物が県外で売れる基盤が出来て来たかな」「これで沖縄はより豊かになっていくかな」と思い、県内を見てみたら・・県内でどんどん消えていく中小企業が目に入りました。

 

「中小企業が消えていっている」というのは沖縄の危機です!

なぜなら、沖縄は99%近くが中小企業。その中小企業が、沖縄の雇用の7割を支えています。

つまり「中小企業が消えていく=沖縄の雇用の7割が失われていく」という事です。

 

「この危機的状況を何とかしたい」「中小企業を元気にしなければ、沖縄を豊かにすることは出来ない」・・そう思って、よろず支援拠点の所長の公募に手を挙げました。

 

中小企業は、その1つ1つはとても小さいです。

「まちやぐゎー」や「そばやー」もあります。

けれど、そういったところが頑張っているから地域が元気で、皆の働く場所があるんです。

 

私は、これまで沖縄の物を売るために頑張ってきた経験、様々な企業の商品開発や販路開拓・経営相談に乗って来た経験を活かして、うちのよろず支援拠点を訪れて下さった経営者の会社・お店は、どこもつぶさない!!

「持続する中小企業」を沖縄の中でしっかり作っていく事を目的に、これからも頑張っていきたいと思っています!

 

 

 

<よろず支援拠点の詳細>

 

経営上の悩みがある中小企業の経営者の皆さん!

「よろず支援拠点」に相談にいってみませんか?

 

売れる商品をつくりたい・・

お客さんが来るお店にしたい・・

HPを開設したい・・

資金繰りの事・・・

 

経営上の悩みであれば、どんな事でも、無料で相談に乗って下さいます。

 

 

よろず支援拠点HP⇒https://yorozu.okinawa/ 

 

 

22名の相談員がいらっしゃいます。

「どなたに相談すればいいのか」も含めて、お電話をすれば、一緒に考えて下さいます。

 

まずはお気軽によろず支援拠点へお電話ください!

 

098-851-8460

 

受付時間:
月~金(祝祭日を除く)9:00~19:00
土曜日(祝祭日を除く)9:00~17:00

 

<場所>

〒901-0152
沖縄県那覇市字小禄1831番地1
沖縄産業支援センター 4階 414 号室

 

<メール>
E-Mail : contact@yorozu.okinawa