「戦略的に休もう」
毎週水曜日お届けしています「猫に学ぶビジネス哲学」
この時間は、猫をこよなく愛する経営コンサルタント
堀家盛司さんが、愛猫のにゃぶろうからビジネス哲学を紐解きます。
では早速、堀家さん、今日の猫からの学びをお願いします。
「戦略的に休もう」
先日、朝起きると、にゃぶろうの目が赤かったんですね。
食欲も落ちていたので動物病院へ連れて いくと結膜炎の可能性が高いとのこと。
頂いた目薬をさしながら様子をみました。
幸いなことに
数日後、にゃぶろうは目を気にしなくなり、食欲も戻りました。
実は回復するまでの間、彼は普段は行かない狭いところに入り
じっとして過ごしていたんですね。
野生動物は、体調が悪い時や大きなストレスを感じたとき、
安全な場所に隠れてじっとして回復を待つことがよく知られています。
体調が悪い時に、安静にしたほうがいいのは人間にも共通することだと
思いますが、現実問題、どうしても休めないという人も中にはいるのでは
ないでしょうか?
今回の北海道地震の災害派遣でも活躍した自衛隊では、
休息をとることを「戦力回復」と呼びます。
厳しい任務を全うしてきた自衛隊では、効率を落とさずに任務を継続することが、
戦略の成功確率を上げるという考えに基づき、休息も作戦の一部と位置付けられて
いるんです。 自衛隊で統合幕僚長を務めた折木さんは、この考えはビジネスにも
共通する学びだとしてこう語ります。
「シビアな戦略を実行するためには、経営層からミドル、現場スタッフまで、
心身の健康が保たれていることが大前提。戦略を実行するのは機械ではなく人で
あり、人はコンディション次第で大きくパフォーマンスが変わる。」
組織の戦略の成功確率を上げるために、適度に休むという視点が必須であることを
改めて肝に銘じたいと思います。