野良猫出身のにゃぶろうは、家の中での暮らしに慣れない頃、
ストレスからか爪とぎを毎日かじっていた。特にダメだと注意
したわけではないが、今では全くかじらなくなった。人間はダメ
だとわかっていてもついついやってしまうような心理状態があるが、
彼もダメだと思いながらもついつい爪とぎを噛むことでストレスを
紛らわせていたのかもしれない。
人が、禁止されたり制限されたとき、そのことに対して高い価値を感じ、
やってみたくなる心理のことを「カリギュラ効果」と呼ぶ。
今日はこの人の心理状態・カリギュラ効果について考えてみたい。
カリギュラ効果の「カリギュラ」には由来がある。米国で公開された
映画のタイトルがカリギュラだった。この映画、内容が過激であった
ため一部地域で上映されなかったのだそう。
しかし、上映禁止というニュースがきっかけで、映画館に客が殺到し
大ヒット映画となったというエピソードから、カリギュラ効果と呼ば
れるようになった。
しかし、実は古くから人間にとっておなじみの心理状態であったことを
昔話・浦島太郎の玉手箱のエピソードからもうかがい知ることができる。
また、現代では、これは某ダチョウ倶楽部さんの「絶対押すなよ!」の
ネタにもこの心理が応用されている。また、禁止だけでなく、一定の
制限をかけることで結果的に行動を促すというやり方もある。スーパーで
「お一人様3個限り」という条件をつけてあることもあるがこの文言を見て
「買いたい」という心理状態がもたらされた場合、それはカリギュラ効果
によるものかもしれない。というわけで、世の中に身近なこのカリギュラ
効果、みんな絶対に覚えるなよ!