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第71回猫に学ぶビジネス哲学

「人はなぜ乗り換えるのか」

 


ウチには2台の自動給餌機がある。1量が出る朝昼晩3食用、

2少量が出る夜食用。にゃぶろうは2年間、同じドライフードを食べていたが、

夜食だけ別のエサを催促するようになり、夜食を別のフードに変えた。

一方で朝昼晩は以前と同じフードを残さず食べている。

 


飽きたのか?飽きていないのか?色々と考えてしまうが、

今回のにゃぶろうの行動は、消費者心理に例えるならば、

2つの状態を表しているように見える。

 

1つ目は、特に気に入っているわけでもないのに、

朝昼晩は以前と同じもの食べ続けている行動。

 

これを消費者心理的には「習慣化」と呼ぶ。

2つ目は、これまで食べていたフードをやめて

別のものに乗換えた「スイッチング」という行動。

 

スイッチングの例に携帯電話のキャリア乗換えがある。

 

乗換えをする・しないの選択に大きな影響を与えているのは、

スイッチングコスト(乗換にかかる費用や手間等)だと言われる。

 


「乗換先を調べる手間や解約手続や解約金がかかるのが面倒

だから乗換しない」のはその例。

 


一方で、スイッチングコストを超えるメリットを消費者が

感じた場合、乗換えを選択する。携帯キャリア各社が新規契約は安く、

中途解約に解約金がかかるよう設定しているのは、乗換を促進又は

防止する観点からスイッチングコストをコントロールしているから。

 

ただし、スイッチングコストに含まれるのは、費用や手間など

数字で測れるものだけではない。愛着があるものから離れるという

心理的な負担も含まれる。サービスを提供する側ができる

乗換の防止には、金銭や手間をコントロールすることだけでなく、

真正面からお客様にとって本当に価値があるサービスを提供できているか

を点検・改善する取組に注力し、結果、信頼や愛着を持っていただけること

こそ重要なことであるように思う。